本読むヒトデ

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「銀座百点」で読む「寅さん」

こんばんは。古書店のHITODE BOOKSです。当店は「男はつらいよ」を愛好しています。寅さんはじめどのキャラクターも良いです。もちろん博さんも。知的で優しくて、とらやの良心という感じで。さくらを好きになったばっかりに寅さんと義兄弟になって振り回されて…というのがなんともおかしいです。

 

さて、昨年末から「銀座百点」を少しずつ出品しています。2015年12月号では博さんを演じた前田吟さんと中尾彬さんが対談していたので「おっ」と思わず仕事の手を止めて全部読んでしまいました。対談というよりは、中尾彬さんによる前田吟さんへのインタビューと言った方が良いのかも。前田吟さんが演劇を志したきっかけ、養成所時代の事など、俳優さん同士の思い出話なども交えつつ聞いています。

 

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男はつらいよ」についてお話しされているのをとても興味深く読みました。博さんは教師という設定だったのが職工に変わったとか(Wikipediaでは、ドラマ版の博さんは町医者だったが映画化にあたり職工に変更されたとあるけど、教師という設定があった事は書かれていない)、シリーズの10作目あたりまでは役柄や演技が自分の中でしっくりきていなかったとか。1作目からしっかり博さんだと思いますが…。意外でした。

 

男はつらいよ」1作目の博さんといえば、寅さんと川原で話す場面で寅さんに「俺がお前の身になってみるなんて事できるか。お前がイモ食ったら俺のケツから屁が出るっていうのか」みたいな事を言われて「出ません」というバージョンと「いえ…」というバージョンがある気がするのですが、どうなんでしょう。「男はつらいよ」の関連本は意識的に集めているので、いつかその答えを商品の中に見つけたいです。

 

ちなみに「銀座百点」1998年12月号には阿久悠さんの「私の寅さん考」というエッセイが掲載されており、これも面白かったです。